2021.10.21

「止まらぬ冒険心を持って」梅室邦夫さん|HONOに聞く。

 英国・スコットランドと日本・仙台の50歳以上の俳優ではないアマチュアの人たちが創るマルチメディア・ライブ・パフォーマンス、『炎:HONO』。ここではプロジェクトに参加する人たち一人ひとりを「炎」と呼ぶ。命が終わるときまで、輝くことをやめない彼ら。いま生みだす言葉を、炎に聞く。

五感を研ぎ澄ませたい、豊かにしたい

― このプロジェクトに参加してみてどうですか?

 

 映像作品制作に2回ほど参加したんですが、とても難しかったですね。スコットランドの方も、ほかの参加者の皆さんも、みなさん本当に表現力や感性がゆたかで。自分ももっと相手の内面を深く観察し、感じたいなあと思いました。これを機会に、五感を研ぎ澄ませたい、豊かにしたいなと感じています。

 

―演劇ワークショップは、五感を研ぎ澄ますのにいかせそうですか?

 

 そうですね。ワークショップで皆さんとお会いし話をすることで、皆さんはこんなところに感動したり、あんなことを気にしたりしているんだと知りました。それからは、たとえば自転車で走っているときに、花を見つけて喜んだり、季節に思いをはせたり、ちょっとしたことを考えるようになってきました。

 

―参加者の方に影響を受けているんですね。

 

 もともと自分は、いろんなことに関心を持って、たくさんの人とお話するのが好きなんですよ。炎の参加者はみんな前向きで、考え方もポジティブ。いつも励まされているような気がします。

止まらぬ冒険心を

 

― 梅室さんはHONOの活動以外にも、お茶や自転車、英語落語など、たくさんの活動をされていますね。

 

 あまりにもいろんなジャンルを同時進行していて、ちょっと広げすぎかなぁと反省もしているんですよ。たとえばお茶は35年、確かに年数は長く勉強してきました。しかし、その頃からお茶以外にもいろんなことに興味を持って活動していたので、もしかしたら、お茶のことだけやっていたらもっと深く、知り得た知識があったのかもしれない、と思うんです

 

― いろんなことへの興味や冒険心がたくさんあって、それを止められないんですね。

 

 そうですねえ。残念とは言いましたが、いろんなことへの好奇心は、自分が健康でいるための、健康でいたいと思うモチベーションにはなっているんですよね。本当になんでもやってみたい気持ちがあるんです。

 

― これからやってみたいことはありますか?

 

 お茶の面白さを若い人たちに伝えていきたいですね。モロッコの人が、お茶の教室に遊びに来たことがあるんですよ。ドイツの大学に講師に行っている方で、フェイスブックでお茶についての投稿するといつも反応くれる人です。それからもう1人、別のドイツ在住の男性もお茶の投稿に反応をくれて、3、4回遊びに来てくれたんですよ。その2人と一緒に、ドイツでお茶会ができたらいいなぁと思ったりもします。

 

 それから、HONOで知り合ったスコットランドの人たちとも、もっと交流したいですよね。パフォーマンスだけでなく、普段の会話もしてみたい。仲良くなったら、お茶道具を背負ってスコットランド行きたいです。ああ、あと自転車で日本各地を旅行もしてみたいですね。いろんな景色を、自転車の風を感じながら、見に行きたいです。本当に、やりたいことは山ほどありますよ。

 

あとがき

 梅室さんのように、いつまでもずっと好奇心を持っていられる歳のとり方はとても気持ちいい。誰かに興味をもちつづけ、1つに固執せず、気になる場所に飛び込んでしまえる、そんな風のような、ふんわりとした生き方。きっと、本番のステージでも軽やかに、すこやかに、ステップを踏んでいくんだろうな。その姿が、とってもたのしみだ。

文・写真:熊谷麻那(くまがい・まな)

1998年3月生まれ。編集者。フリーペーパー「炎:HONO」編集にも携わる。物語を感じるものことの編集をしています。

 

インタビュー:大河原芙由子(PLAY ART!せんだい)

マルチ・メディア・パフォーマンス『炎:HONO』は、2021年10月24日に上演予定。過去、現在、そして未来への希望を探り、人生や歳を重ねることについての物語を捉え直していく、炎たちの姿をぜひ感じに来てください。

 

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