2022.11.04

PLAY ART!せんだい通信<箱のなか、箱のそと> vol.15


● 【演劇教育】各地で始まります!
● 箱そとコラム vol.11「繰り返しと回復」
PASの箱の中「」ほか

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【演劇教育】

演劇ワークショップ@宮城野高校 開催しました!

アートを活かす!アートを楽しむ!ことをミッションに活動している当団体は、2020年度より演劇を子どもの学びに活かす「演劇教育」に取り組んでいます。

 10月26日(火)、PLAY ART!せんだいとしては初めて、高校生を対象に演劇ワークショップを実施しました。今回ワークショップを実施した宮城野高校は普通科の他に美術科を設置するなど、芸術の分野の学びに力を入れています。
 今回は、授業と並行して行われているゼミナールという枠組みのなかで「表現・芸術系ゼミ」の生徒およそ100名を対象に、「伝わらないからはじまる、演劇ワークショップ」を実施しました。レポートを公開しています。よろしければご覧ください。

レポートはこちら

▼以下、今後予定している演劇教育事業です。

<文化庁コミュニケーション能力向上事業(学校申請)>
●田子小学校(3クラス)
日程:11/14(月)、11/15(火)、11/21(月) 45分×3コマ
内容:国語「ごんぎつね」

●いしのまき子どもセンターコンソーシアム(小学生約12名)
日程:調整中
場所:いしのまきライツ


箱そとコラム vol.11
『繰り返しと回復』

箱のそとがわの誰かによる、なかがわへ向けたコラム、箱そとコラム。
第11回のテーマは、ドキュメンタリー映画『プリズン・サークル』を鑑賞して
感じた演劇の可能性についてです。

先日『プリズン・サークル』という映画を鑑賞しました。

「島根あさひ社会復帰促進センター」は、官民協働の新しい刑務所。警備や職業訓練などを民間が担い、ドアの施錠や食事の搬送は自動化され、ICタグとCCTVカメラが受刑者を監視する。しかし、その真の新しさは、受刑者同士の対話をベースに犯罪の原因を探り、更生を促す「TC(Therapeutic Community=回復共同体)」というプログラムを日本で唯一導入している点にある。なぜ自分は今ここにいるのか、いかにして償うのか? 彼らが向き合うのは、犯した罪だけではない。幼い頃に経験した貧困、いじめ、虐待、差別などの記憶。痛み、悲しみ、恥辱や怒りといった感情。そして、それらを表現する言葉を獲得していく…。
(映画『プリズン・サークル』ウェブサイトより引用)


 上記の通り、刑務所を舞台とした映画で、映画には、受刑者同士で円を作り、対話を繰り返すことで、自身の過去の痛みや感情を整理し、回復されていく(被害者の痛みを想像(≒理解)し償いへの向かう)様子が描かれていました。よかった感想、違和感があったところ、さまざまな感想があるなかですが、今日は演劇に関して考えてみます。

 回復は、繰り返し自身の過去を見つめ、当時の自分の痛みや感情に気づくことから始まりました。押し殺したと思っている感情は、消えるわけではなく、自分の心にべっとりと残っていく。自分が残していった感情を見つけてあげ、それがあったことを認めてあげる。そうして初めて、回復がかなっていく。(簡単に抽象化していいものではないですが)わたしたちにもそれは同様に、必要なことのように思えます。

 演劇には、時空間を超えて、現実を繰り返す機能があるように思います。自分や状況を客観視し、捉え直していく営みに、演劇は向いている。そんな必要性もあるのではないか。そんなことを考えました。

(文・写真:熊谷麻那)


PASの箱のなかPASメンバーが気になるニュースをお届け。

「響と踊ろうダンスワークショップ」

プレイアートラボvol.2に講師として参加くださった、伊地知裕子さんのワークショップ「響と踊ろうダンスワークショップ」が仙台で開かれます。
 「Integrated Dance Company響-kyo-」のダンサーと共に、障害のある方、ない方それぞれ異なる身体の動きや特性を活かしながらダンスをつくっていくワークショップです。お互いの特徴を活かしながらどのようにダンスを創っていけるかを体験できます。よかったらぜひご参加ください。
詳しくはこちら


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